ふと気付く
たとえば、優秀な彼がお使いに出てしまって。
いつも騒がしい右側が妙に静かだったり。
「雷蔵」と呼ぶ低い声が聞こえなかったり。
腕の中の空洞が、そのまま胸の空虚に思えたり。
ああ。
ヒトは彼が僕に依存しているというけれど。
依存しているのはきっと僕の方。
彼が居なくなったとたんに気付くのは。
どれだけ僕の心を占めているかということ。
彼が居ないだけで、僕がどんなに落ち着かないことか。
きっと彼は信じない。
彼の前では変わらない僕だから
ようやく出会った
「ようやく見つけたよ…っ。」
「う、うわああああ!見つかったぁ!!」
「竹谷くん!!今日こそその髪を何とかさせてもらうからね!!髪を大事にしない人はいっそ丸坊主にでもなればいい!!」
「タカ丸さん!!それだけは!それだけは勘弁してやってくれ!!」
「兵助くんの頼みでもそれだけは聞けないよ!さあ竹谷くん!!ここで会ったが百年目――!!!」
「いやだああああ!坊主はいやああああ!!」
何だこれ(笑)
運命なんかモノじゃない
今まで生きてきてよかったと思うことはたくさんある。
養父に出会ったこと。
世界が広いと知ったこと。
友人ができたこと。
そして何より、雷蔵と出会えたこと。
私は雷蔵が大好きだ。
学園中の人間に言っても言い足りない。世界中の全ての人に叫びたい。
私は雷蔵が大好きだ!!
言えないのは恥ずかしがり屋の雷蔵がきっと怒るから。
それに、少しもったいない気もする。私のこの気持ちを誰にも洩らしたくない。私の心の中にだけ仕舞って大切に大切に保管したい。
ああ!相反するこの気持ち!
私の、この鉢屋三郎を知らしめたる全ての存在が叫んでいる。
不破雷蔵を愛してる!!
この目も体も指先も足も内臓も全てが彼を愛していると叫んでいる。
これは運命なんかではない。決してない!
私が私であるが故に彼を愛しているのだから!私は私の心で彼を愛しているのだから!
たとえこの先運命なんてものが敵に回ろうと、私は決して彼を愛することをやめないだろう!止めることなど出来はしない!
運命?そんなもの、知ったことか!!
そんなモノはおとなしく、私たちの幸福でも見ていればいい!!
以上、全て「思いのお題」より。 月とサカナ様からお借りしました。
忍たまTOP