こちら冷たいお食事はいかがですか?


騙された。
これは、絶対に騙された。
「さぶろー。睨まないの。」
勘右衛門が目の前で楽しそうに笑っている。
だが私には睨むことしか出来ない。
口に噛まされた猿轡が私の声を封じていたから。
「涼しいでしょ?これだけの作るの時間かかっちゃった。」
暑さでうだる私に『涼しいところに行かない?』と誘ったのは勘右衛門で。一も二も無く頷いたのは私だ。
この男がこういう奴だったのを忘れた私も愚かではあるが、こんなことを考える勘右衛門も十分愚かだ。
「毛布敷いてるから凍傷にはならないよね?でも………。」
つぅ、と勘右衛門が私のむき出しの肌を指でなぞった。
「鳥肌は立ってるか。」
私は今、氷で出来た台座の上に寝転がらされていた。
腕を頭の上で縛られて、猿轡をかまされ両足も台座に固定されて。
それを見下ろす勘右衛門はとても満足気に笑っている。
「こういう時にはね、金があるっていいなぁって思うよ。使い道無かったけど、稼いでおいてよかった。」
これから金は全部三郎に使おうかなぁ。
そしてまた笑みを深めるが、そんなの冗談じゃない。それならもっと有意義なことに使え。
ふんふんと鼻歌を歌いながら勘右衛門が傍にある台車の上から何か取った。
手の中にある、見覚えのあるガラス瓶。
「じゃ、始めようか。」
「ふぅっん!!」
ドロリと体の上に薄ピンクのローションが垂らされる。冷たさに身を竦める俺を勘右衛門は楽しそうに見下ろしながら中身を全て出しつくし、瓶を台車へ戻した。
そのままぬるり、と私の体に塗りこませるようにローションを掌で撫でる。
ぬるぬるする手が寒さで尖った胸の飾りを通り過ぎる度にピクリと体が跳ねてしまって、猿轡を強く噛んでその主を睨んでもくくっと喉を鳴らされるだけに終わった。
「だから…そんなに睨むなよ。」
いじめたくなっちゃうじゃないか。
途端、ぐっと自身が握られる。
「!!!」
「っはは。ぬるぬるして気持ちいい?」
勘右衛門の右手は胸の突起を弄ったまま、左手で器用に自身を擦る。
ローションにより抵抗無く滑るそれらに三郎がビクビクと体を震わせた。
勘右衛門はふと眉を顰め、三郎の後頭部に手をやり猿轡をはずす。
「ふはっ、ぁ!あああ!!や、かん、あアァっ!!」
「やっぱり、声が聞こえてるほうがいいな。」
「あ!?あ、ひぁ、ゃっ!!アッ、冷た、ぁアアアん!!」
「ん?」
たっぷりとかけられたローションは私の体を伝い下まで流れる。動く度ににちゃにちゃと音を立てるそれは毛布を濡らし氷で冷やされて私の体から熱を奪った。
体はどんどん熱が灯るのに、背中に感じる冷気が私に理性を離させない。
勘右衛門がそれに気づき、ぴたりと体を弄る手を止める。
「はっ、はぁ…。」
「ああそっか、毛布濡れちゃったね。三郎、冷たかった?」
「あ、当たり前……。」
「そっか。じゃあ、こっち向こうか。」
「へ?あっ!?ひゃぁん!?つ、めた!!勘!」
勘右衛門の言葉に頷いた途端、私の体はひっくり返され、うつ伏せにされてしまった。
冷えた毛布に胸が当たって、そこが痛い程に冷たくなる。
勘右衛門は答えず私の腰を目線まで上げ嬉しそうに濡れたそこをまじまじと見つめていて。
「ふふ…寒いのかな?いつもよりきつそうだね。濡らしておいてよかった。」
「はぁ、あっ!!あああっ、アッ、や、かん!!いれちゃ、あああ!!」
くちゅん、と濡れた音をさせながら私はローションの力を借りて勘右衛門の指を飲み込まされた。ぐちぐちと中を広げるように指を掻きまわされ、その度に私はかん高い声で喘ぐしか出来なくなる。
「ひぃあ!!あっ、アァッ、んっぁっ、あああん!!かんっ、も、やっああああ!!」
「…まだまだ序の口じゃない。」
胸は冷えて体は熱くて前には触れてもらえなくて後ろは勘右衛門に楽しそうに弄られて。
私が辛くて首を振っても、勘右衛門は一笑するだけでまたグチュンっ、と私の中を抉った。
「あっああああ!!」
「あ。そうだ。忘れるところだった。」
前立腺を指で擦られて達しそうになるのをいきなり解放される。
「はっ、あ…?」
「……あ。よかったちゃんと出来てる。ほら三郎。こんなのも作ったんだよ。」
カラン、と涼しい音をさせて目の前に持ってこられたのは、ピンポン玉くらいの大きさの、水晶のような玉だった。
首を傾げる私に、「気持ちよくて分からないかな?」と勘右衛門は笑ってそれを一つ取り出す。そしてそのまま私の口に含ませた。
ヒヤリと冷えたそれは私の口の中で無味の水になる。
「ほぉり?」
「そ。綺麗に丸く出来ただろ?」
「ん…んぐ!?けはっ、はっ…。」
「ああごめん。苦しかった?」
得意げに笑う勘右衛門は、私の口へ指を突っ込んで口の中の氷をさらっていく。その時に少しむせたが、勘右衛門はすぐに謝って私の頭を撫でた。
「綺麗に出来たし、最初だからね。少し濡らさないと。」
三郎に傷が出来ちゃう。
「ふぇ…?……あ!!!?ひゃぁああ!!アッ、あっ、やだかんやだぁあああ!!!あっ冷たっ!!あっ、だめ、あああああああ!!!」
「ほら、涼しくなっただろ?」
「ヒンっ、やっ、うごかしちゃだめぇえ!!あンっ、ん!んぅ!!ああっ!」
「あ。もう小さくなっちゃった。…三郎の中が熱いからすぐに溶けちゃうね。」
「んっ、ふっぁ、あ…。」
「…また濡らさなきゃ。」
カラン、と涼やかな音が再び。うつ伏せになっている私にはその様子は見えず、ただまた口に含まされるのだろうかと待っていた。
だが、勘右衛門が手を伸ばしたのは口ではなく。
「はっ、あっ、やぁああ!!つめ、たっ、アぁああああ!!」
ころころと私のいきり立つ自身に氷のボールが数個押し当てられる。そのまま自身を軸に転がすようにそれで撫でられた。
「ふふ…三郎のここもすごくぬるぬるだから…ああもういいね。さっきよりまだ大きいけど。三郎なら大丈夫でしょう?」
冷たい氷で無理やり奪われた熱が、再びそこに籠もって痛みを発する。
だが勘右衛門はそんな私に気づかず、冷たいそれを私の後孔に押し当てた。
「あっ!あああっ、はぁっ、あ!?え、やぁ、だめっああああああ!!!あぅっあっも、むりぃぃ!!」
つるり、と入れられた氷は一つではなく。次々に挿入される大粒の氷に体が震える。
「あはは。四個入ったね三郎。」
「ひ…ぅ、あ…あ、」
私は、感じる圧迫感にうつ伏せになったまま耐えるしかない。
勘右衛門が熱いと言った熱も氷で奪われ、そこはただ異物感を感じるだけになってきていた
それは毛布越しとはいえずっと冷たい台に押し付けられていた胸も同じで。
勘右衛門は中がいっぱいになって動けない私のそこへ手を差し込む。
「んっ!!」
「うわ。すごく冷たい…。痛かった?」
痛くはあまりなかったので首を振る。その私に勘右衛門はそう、と微笑んで差し込んだ手の指で胸の突起に触れた。
「んっ、……んぁ、あ…あぅ、あっアン!」
「じゃあ温めてあげなきゃね。」
勘右衛門の手は冷えすぎた私の体にはとても心地良い熱を与える。
だが、熱により感覚の戻り始めたそこは先ほどまで縮こまっていたこともあって強烈な痒みを私にもたらした。
それが、ますます私を過敏にさせる。
「ひぃあっ!きゃぅっ、アッあぁぅ!や、ぁあああ!!」
「ん。あったかくなってきた。」
肌が十分に温まったことを確認して、勘右衛門は手を私の体の下から抜き取る。
途端再び触れた冷たい感触に体が震えた。
「後ろはどうかな?」
「んゃ!ひゃ、ぁ!ああああ!!らめ、あっ、ぐりぐりしなぁでぇ!!!やぁあああ!!!」
「あはは、冷たいね。でももうビー玉くらいまでちっちゃくなってる。」
くちくちと氷が解け濡れているそこを掻きまわされ中の感触を楽しむように指が出入りする。その度にコロコロと中で動かされる氷の球が私の体をさらに跳ねさせた。
「かんっもぉやめ…んぁ!やぁなに!?」
ずるりと指が抜かれ、勘右衛門の大きな手が私の腰を掴んで引き寄せる。
そう大きくない台座から足がはみ出て不安定だ。
腕を伸ばした状態でギリギリまで引っ張られた体に、熱が被さる。
「じゃあ、冷たい三郎を食べようかな。」
「ふぇ…?あっ、あああああ!!!あ、あちゅいよぉぉ!!かんっアッアアン!!ひぁ、ふぁっ!!あ、あつ…ああああ!!」
「ん……っ、三郎の中、すっげぇ冷たい…気持ちいい……。」
「ああああああ!!!」
中に残っていた氷もあっという間に溶けて、ただ溶けた水が私と勘右衛門の間でズチュズチュと濡れた音をさせていた。
先ほどまで冷やされていた中は、勘右衛門の熱で火傷するかと思うほどの熱を与えられる。
逆に勘右衛門はまだ冷たさを感じているらしく、時折荒い息を吐きながら笑って繋がっているそこを撫ぜた。
「ひんっ!」
「ここもまだ冷たい……。でもすぐにあったまるね。……あ、そうだ。三郎。」
「はっ、あっ!ふぁ…?」
「ちょっと冷たいけど我慢してね。」
その言葉に私は思わず目を見開いた。
いままで散々冷たい思いをしたのにこれ以上まだなにかするのか。
勘右衛門はそんな私に笑いかけると、支えていた私の腰を台座に下ろす。
「……っ!!ああああああ!!!やぁあ!!かん、ひゃ、あああああン!!」
「はっ、すっげ締まったっ。きもちい?三郎。」
そしてまたずちゅんっと私の奥へ勘右衛門が腰を穿つ。
だがその途端に、私自身が少し解けた氷の台座に擦られ痛みともつかない快感を与えるのだ。
「ひっ、ゃっ、あ!ぁあアアア!りゃめっ、あンっあっんゃあああ!!かんえもんやめてぇぇ!!」
ぐちゃくちゃと濡れた音はもう繋がっている部分からしているのか私の下からしているのか分からない。
手の開いた勘右衛門は再び私の体の下に手を滑らせ、もう濡れて使い物にならないだろう毛布を抜き取った。
「ひっ、あ!!つめたっ!!!んぁああ!!あっ、だめぇ!かんっやっああああ!」
「ほら、気持ち良いとこいっぱい擦ろうね。」
「ああああああ!!!やらぁあつめたぃよぉ!!」
「はっはは、三郎の中、すごく熱くなっちゃったな。」
べロリと勘右衛門が私の背中を舐める、感触にも体が跳ねる。
揺さぶられる度に胸と自身とが氷の台座に押し付け擦られてもう私も限界に近かった。
それは勘右衛門も同じようで。
「……っは、さぶろっいくよ!!」
「アッ!はぅんっ、や、ぁ、あああああああああ!!!!」
ドクンッ、と勘右衛門のが私の中で弾けると同時、私も精を台座の上に吐きだした。
冷えた精液が、腹と胸まで流れて来て気持ち悪い。
だが俺はそんな苦情をいう間も無く意識を黒く落とした。


「あ。目ぇ覚めた?」
「……………。」
気がつくと私は勘右衛門に膝枕をされながら、ソファの上に寝転がされていた。
本を読んでいたらしい勘右衛門はそれをパタンと閉じ、私の額に流れる髪を避け微笑む。
「体、拭いておいたよ。」
「……ん。」
確かに服が切れられ、その下の体も多少だるいものの不快感はない。
今いる部屋も見慣れたもので、まるで夢を見ていたようだ。
だが勘右衛門はそんな私を付き落とすように、笑みを深める。
「さっきのね。また冷やして取っておいてあるから。」
「は……?」
「だってさ。」
そして今度はくすくすと笑い声を零しながら私の手を取る。
そして、部屋の奥の戸を開くと、そこには悪夢のようなそれが鎮座していた。
「……?…っ!…な……あ…………。」
「一生懸命擦りつけてたせいか、あそこ、くぼんじゃってさ。」
真っ赤に顔を染めて言葉も出ない私に勘右衛門が笑いながら戸を再び閉める。
「今年はずっと暑くなるって言うし、また、あれで涼をとろうね。」
その言葉に気を遠くさせながらも、今度は気絶することは出来なかった。


あとがき
念願の氷ぷれいです。夏に書けてよかった〜。
三郎に氷を突っ込みたかった!!そして乳首も氷責めしたかった!!!とくに乳首の気合の入れよう(笑)
冷え冷えに冷たくなった三郎をどうぞお召し上がりくださいwww

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